切削加工の専門書と論文のリストとオススメ
最終更新日:2020年12月21日

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切削加工関連の書籍のオススメ

本WEBサイトのページを見てもらってもわかるとは思いますが,切削加工に関して書かれている本は非常にたくさんあります.
その一方,切削加工に従事している人の中で,切削加工関係の本をいくつか読んでいる人が何割いるのでしょうか.
たぶん,1冊とかは読んでいると思うのですが,切削加工は分野が範囲が広いので,1冊読んだくらいでは何もわからないのではないかと思います.
とはいっても,このWEBサイトを見ているような人は,きっと本を読んでいる人なのだと思います.
そうすると,その人に向けて,偉そうに本を紹介しても意味がないのではないのか,とも思うのですが,とりあえず書くことにします.

同一分野の専門書を複数買う理由にも書きましたが,切削加工を知ろうと思うと複数の本を読む必要があります.
その根本的な理由は,切削加工の最適化の因子に書いたような多くの因子が関与することと,切削加工にははっきりした理論がないことが挙げられます.
そのため,実践的なことが書いてある本と,理論的なことを書いてある本を,両方たくさん読むことが重要だと考えています.

まず,実践的な部分と理論的な部分を両方読める本としては,「基礎切削加工学」があります.
この本を読んだときに切削加工の基本的な知識が足りていない場合は,切削加工関係の本のシリーズのような,わかりやすい本から読み始めるのがいいと思います.
単語の意味が分からない場合は,適当にWEBで検索するか,日本産業標準調査会で「JIS B 0105」や「JIS B 0170」を参照するか,「超硬工具用語集」を参照するという方法があります.

実践的な内容が書いてある本としては,「切削加工のトラブルシューティング」のような本があります.
こういうトラブルシューティング系の本は,自分が悩んでいるポイントに当てはまれば,非常に役に立ちます.
ただし,切削加工ではトラブルの種類が多すぎるので,自分が悩んでいるポイントに近い事例がない場合もあります.
こういったタイプの本は,いくつか買っておいて,手元に置いておくともいいかもしれません.
他には,「加工技術データファイル 基礎編 切削加工編」や「ミーリングハンドブック」などがあります.

理論関係の本としては,「理論切削工学」,「現代切削理論 コンピュータ解析と予測システム」や,「切削工学」があります.
ただし,数式が出てきても読み進める根気と,切削理論で切削加工のすべてが説明できるわけではないことを事前に理解しておく必要があります.



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