切削加工の専門書と論文のリストとオススメ
最終更新日:2024年11月23日

戻る

工作機械と切削工具の年表

工作機械と切削工具の歴史を簡単な年表としてまとめてみることにしました.
主な技術発展や,大手工作機械メーカの創業,学会や工業会の創立を記入してあります.

西暦世界日本
工作機械切削工具工作機械切削工具
1775年John Wilkinson
中ぐり盤を製作
文献2
1795年Henry Maudslay
ねじ切り旋盤を製作
文献2
1845年Stephen Fitch
世界最初のタレット旋盤を製作
文献2
1865年Gleason社
創業
文献7
1868年Robert Forester Mushet
ムシェット鋼を発明
文献4
1890年Ernst Karl Abbe
アッベの原理についての論文を発表
文献1
1897年機械学会(現・日本機械学会)
創立
1898年F.W.TaylorとJ.M.White
高速度鋼を発明
文献2
大隈麺機商会(現・オークマ)
創業
文献7
1906年F.W.Taylor
「金属の切削技術について」を発表
文献2
1919年山崎鉄工所(現・ヤマザキマザック)
創業
文献7
1923年K.Schröter
超硬合金に関する特許を出願
文献3
1926年Krupp社
パリの博覧会に超硬工具(商品名Widia)を出品
文献3
1928年G.E.社
アメリカで超硬工具(商品名Carboloy)を発売
文献3
G.E.社
超硬合金のバイトを日本に持ち込む
文献3
1931年頃超硬工具が国内で製品化
文献3
1933年精機協会(現・精密工学会)
創立
1937年牧野商店製作部(現・牧野フライス製作所)
創業
文献7
1942年Degussa社
Al2O3を主成分とするセラミック工具を発売
文献3
1947年John Parson
数値制御の概念を考案
文献4
1948年森精機製作所(現・DMG森精機)
創業
文献7
超硬工具協会と日本工具工業会(2015年に統合して現・日本機械工具工業会)
創立
1951年日本工作機械工業会
創立
1952年MIT(マサチューセッツ工科大学)
NC(数値制御)を搭載したフライス盤を発表
文献5
1954年キディングルイス社
送り機構にボールねじを採用
文献8
1955年G.E.社
ダイヤモンドの人工合成に成功
文献3
日本工作用機器工業会(現・日本工作機器工業会)
創立
1956年富士通(後に分社化して現・ファナック)
日本の民間企業で初のNC装置を開発
文献7
1957年G.E.社
CBNの人工合成に成功
文献3
砥粒加工研究会(現・砥粒加工学会)
創立
1958年牧野フライス製作所
初の国産NCフライス盤を発表
文献5
1959年Kistler社
創業
1960年頃スローアウェイ工具が導入され始める
文献3
1961年牧野フライス製作所
フライス盤の送り機構に国内で初めてボールねじを採用
文献8
1966年牧野フライス製作所
初の国産MCを発表
文献7
1972年G.E.社
多結晶ダイヤモンド焼結体工具とCBN焼結体工具を発表
文献3
東邦精工(現・THK)
直線運動案内を製品化
文献6
1983年Haas社
創業
文献7

参考文献:
  1. クリス・エヴァンス,精密の歴史 人間はいかに精度をつくってきたか,大河出版
  2. L・T・C・ロルト,工作機械の歴史 職人の技からオートメーションへ,平凡社
  3. 中村 裕道,切削工具の歴史,日本機械学会誌,第84巻,748号,pp.56-60.
  4. 岸 甫,工作機械の変遷と数値制御-人類の歴史と共に-,電気学会誌,134巻11号,2014年,pp.768-771.
  5. 鍛原 弘到,工作機械におけるCAD/CAM,繊維工学,Vol.45,No.5(1992),pp.25-32.
  6. 沢井 実,マザーマシンの夢 日本工作機械工業史
  7. 永井 知美,山口 智也,図解即戦力 工作機械業界 しくみとビジネスがしっかりわかる教科書,技術評論社
  8. 中村 晋哉,宮口 和男,精密軸受,ボールねじの技術開発,精密工学会誌,Vol.75,No.1,2009,pp.121-122.

戻る